カルテット最終回。
解釈が困難な課題をたくさん残して終わりました・・・
でもでも、とても爽快なハッピーな最終回でした。
そんな最終回。気になるポイントをもう少し探ってみよう!
カルテットの4人が大きなホールで演奏することが決まり、真紀が1曲目に選んだ曲。
「死と乙女」
コンサートの当日の楽屋で、
すずめ(満島ひかり)は「なんでこの曲にしたの?」と聞きました。
真紀(松たか子)は「ん?好きな曲だからだよ」
真紀のちょっと意味深な答え方・・・
すずめ(満島ひかり)は「でも、真紀さんのこと疑ってきた人は別の意味に取りそう」
つまり真紀の疑惑を認めたと感じるのではないかと。
真紀(松たか子)は「そうかな・・・」
すずめ(満島ひかり)「なんでこの曲にしたの?」
真紀(松たか子)「こぼれたのかな・・・内緒ね・・・」
すずめが過去に言っていた「こぼれる」
人を好きになるって勝手に溢れちゃうものでしょ。心が動いたら前に進む。好きになった時人は過去から前に進む。
勝手に溢れる心が動いて前に進む、つまり前向きな意味ですよね。
前に進もうとしている意味。
でもこの時の真紀(松たか子)の表情たるや・・・少し怖いんです。
すごく重たいんです。
鏡の中の怖い顔の真紀(真の真紀)でした。
第九話でも富山県警が別荘に来た時に、早乙女真紀の顔と鏡に映る山本彰子(真の真紀)がすごく違っていて。怖かった。松たか子の演技表情にゾクゾクしたんです。
山本彰子が「こぼれたのかな・・・内緒ね・・・」と言うわけです。
ということは??
4人は過去を脱ぎ捨てて自由になろう?宣言?
死と乙女の演奏が始まると、4 人それぞれの過去が順に流れます。
真紀(松たか子)は、みんなについた嘘を告白した場面
別府(松田龍平)は、僕はみなさんのちゃんとしてないとこが好きという場面
家森(高橋一生)は、息子との別れの場面
すずめ(満島ひかり)は、父親が死んで泣いてカツ丼を食べた場面
それぞれが過去という重たい荷物を降ろし、自由になろう。
言葉の鎧や呪いは一切合切脱いで剥いで僕らが出会えたら・・・
それぞれが持っている苦しみを取り払い安息に眠ろう進もう・・・といいたいのだろうか。大人の掟は、「大人は秘密を守る」「グレーでいいんだ」と言いたいんだろう。
真紀は、自分だけの意味でこの曲を選んだわけではなく、4人の幸せのため前に進むためにこの曲を選んだのかもしれません。
では歌詞で考えてみたら??
「死と乙女」という曲の歌詞
日本語歌詞
「乙女」
ああ、あっちへ行って
死神よ
私はまだ若いのよ だから行って
私に触れないで
「死神」
美しく繊細な乙女よ
私はおまえの友達だ。罰するために来たのではない。
機嫌直して、私は乱暴じゃないよ。
私の腕の中で眠りなさい。
乙女は真紀で死神が義理の父ならば。
死神は安息を与える、真紀を安息に導こうとした?
もしくは真紀が父を安息に導こうとした?
真紀と義理の父の間での「死と乙女」か・・・
いやそれだけではなさそうだ。
真紀の思いが深く込められていて、会場の客にも安息になれといいたいのか・・・手紙の女への回答なのか?
この曲を選んだ理由は、いろんな角度で考えられますね。
解釈が難しいです・・・。
ですが、そんなグレーという大人の掟を残しつつ完結したところが、本当にいいドラマだったと感じます。